小津のどんでん…イマジナリーライン越え

投稿者: | 2013/04/16

「小津安二郎戦後語録集成」(田中眞澄 編/フィルムアート社)に載っていた、小津の構図に関しての、自己解説!! 小津安二郎Wが、こんな説明をしているなんて、知らなかった!!!

(「月刊スクリーン・ステージ」第1号 昭和22年6月20日より)

映画の文法(小津安二郎戦後語録集成)

載っているのは、上の図説のみで、小津の言葉では無く、執筆者による説明なので、私流に解釈してみると……

日本間は狭い。横の壁や家具が入らないように、「どんでん」の位置に入ることで、写る部屋の巾を最小に抑える。日本間にできるだけ正対して撮るために、カメラの位置を優先して人物を置いたら、ライン越えになってしまったということか?
イマジナリーライン(想定線W)越えと言われているが、「どんでん」の位置はアリで、小津も2ショットのカットバックではライン越えはしない。寄りのカットバックの際に「どんでん」のライン越えを使っている。
カメラ目線に近づけることで、より感情移入させたかったのかもしれない。日本映画は横からのアングルがあたりまえにインサートされるが、ハリウッド映画では横アングルは位置関係を示すときだけで、基本はアップと相手ナメのカットバックである。感情のやりとりを伝えるには縦構図のカットバックが有功だからだ。(ローアングルも、目線に近づけた際、カメラを見ているようにしないため、低く外しているのかも)

『一人息子』小津安二郎(1936)『一人息子』小津安二郎(1936)
『一人息子』小津安二郎(1936)『一人息子』小津安二郎(1936)
『一人息子』小津安二郎(1936)


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