物語が復権するか?
ここ数日かけて、2冊の本を読みました。
どちらも今年になって出版されたストーリーライティングの本で、共に、実践的で画期的な本でした。
ここまで具体的な本は初めてでは?
物語が見直され、ドラマの善し悪しが、より問われる時代が来そうです。とても勉強になり、為になりました。
『マンガの創り方』(山本おさむ)
と
『シナリオライティングの黄金則』(金子満)
どちらも税込3990円。本気でないと買えない価格かも。
『シナリオライティングの黄金則』は、三幕構成に『千の顔を持つ英雄』や『神話の法則』など、ジョーゼフ・キャンベルの神話の構造を加味し、テンプレートを使って、誰でもがベーシックな物語の構造で書けるように指導しています。いままでは翻訳本が中心だったので、日本で三幕構成が普及する、原典になるかもしれない。
『マンガの創り方』は、絵の描き方には触れず、アイデアからストーリー、そしてネームの構成までを、実例を使って、詳細に解説します。高橋留美子の短篇を使った具体例がすばらしい。
語り方の演出テクニックを、誰の視点なのか、どう伏せて何を見せたら効果的か、など、シナリオで云うと、1文単位でダメ出ししてゆく感じ。しおりの紐が、赤青黄と3本ついているのが、本気度を感じます。
1冊買うなら『マンガの創り方』。三幕構成の本を既に読んでいるなら、『シナリオライティングの黄金則』は不用かも? おすすめです。