『ロッキー』マークタイトルはどれだ?

おかむーBLOG映画,画質比較

私の映画館通いを決定づけたのが『ロッキー』である。公開は中学時だったが、実際に観たのは高校生になってから。学校近くのボロボロになった、三番館くらいの映画館で観た。

オープニングで、UA(United Artists)のマークがゆっくり回る。
それが、私にとっての『ロッキー』の開幕であり、続く迫力の横ロールタイトルへの序曲である。

ところがである、DVD(25周年エディション)を買ったら「United Artists」のマークタイトルは別のものだった。さらに最近出たBlueRay用のHDリマスターDVD(アルティメット・エディション)を買ったら、「MGM」のマークタイトルと、CGを使った「UA」のマークタイトルの、2つが出る。

これは、私の『ロッキー』では無い。

United Artists『ロッキー』DVD(25周年エディション)
DVD(25周年エディション)
United Artists『ロッキー』DVD(アルティメット・エディション)
DVD(アルティメット・エディション)

LDを見直すと、こちらは安心の「UA」静かに回転するバージョンであった。さて、本来のマークタイトルがどうであったのか、自信がなくなってきた。

United Artists『ロッキー』LD
LD

Wikiの「ユナイテッド・アーティスツ」の項を参照すると、時期からすると、DVD(25周年エディション)が正解らしい。私は、LDで見過ぎていて、LDと劇場版が同一だと思いこんでしまったのか?

ロッキー』のDVD(25周年エディション)は、インタビューを再構成した、変わった形式のコメンタリーが付いている。HDリマスターDVD(アルティメット・エディション)はコメンタリーが無く、そのインタビュー自体が特典映像として付いている。

コメンタリーは貴重な情報ばかりだが、嬉しかったのは、監督のジョン・G・アヴィルドセンが語る ロイド・カウフマン!についてだ。ロイド・カウフマンは、プロダクション・マネージャーとして参加し、酒場の前で寝ている酔っぱらい役で、出演までしていた!! カウフマンは、トロマ・エンターテインメントの代表として名高い……はず??

ロイド・カウフマン『ロッキー』
ロイド・カウフマン

HDリマスターDVD(アルティメット・エディション)の特典映像『ステディカムの発明』が面白かった。フィラデルフィア美術館の階段を駈けあがる映像は、『ロッキー』がオリジナルでは無い。防震撮影装置「ステディカム」開発者のギャレット・ブラウンが、その売り込みのために撮った映像のなかに、フィラデルフィア美術館の階段を駈けあがるショットがあったのだ。『ロッキー』は、同じ装置を使って、同じ場所で撮影したに過ぎない。

『ステディカムの発明』ギャレット・ブラウン
『ステディカムの発明』ギャレット・ブラウン

ファインダーは、ファイバースコープを使っているのだそうだ。小型ビデオモニターの無い時代だけに、ものスゴイ格好。


25周年エディションDVD」と「アルティメット・エディションDVD」の画質比較を載せておきます。
p.s. 「スタンダードサイズDVD」と「ニュー・デジタル・リマスター版Blu-ray」も加えました。

『ロッキー』スタンダードサイズDVD
スタンダードサイズDVD
『ロッキー』25周年エディションDVD
25周年エディションDVD
『ロッキー』アルティメット・エディションDVD
アルティメット・エディションDVD
『ロッキー』ニュー・デジタル・リマスター版Blu-ray
ニュー・デジタル・リマスター版Blu-ray
『ロッキー』スタンダードサイズDVD
スタンダードサイズDVD
『ロッキー』25周年エディションDVD
25周年エディションDVD
『ロッキー』アルティメット・エディションDVD
アルティメット・エディションDVD
『ロッキー』ニュー・デジタル・リマスター版Blu-ray
ニュー・デジタル・リマスター版Blu-ray

「25周年エディションDVD」はコントラストが高く、つぶれている暗部が多いのだが、これが私の観た『ロッキー』という感じ。「アルティメット・エディションDVD」は、軟調で明るく、解像度も高いのだが、キレイになったぶん、私の好きな『ロッキー』とは別物。(ちなみにLDは、「25周年エディションDVD」に近い)


(以下、2013/4/16に追記)

『ロッキー』……ピアノのイントロが消されている!!

Amazonのレビューによると、劇場公開時と音の入り方が変わっているらしい。

リターンマッチはしないぞ」という会話を聞かせるためか?(もしくはダビングミスか?) 5.1ch化以降は、ピアノのイントロが無くなっていました。LDや、DVDの日本語音声は、モノラルなので、昔のまま。DVDのアルティメット・エディションには、英語版モノラルが収録されています。……ピアノのイントロが無いと、だいぶ印象が変わりますね。(『ロッキー2』は、5.1ch化後もイントロ有り)

『ロッキー』 英語/STEREO (ピアノのイントロ無し)
『ロッキー』 英語/MONAURAL (ピアノのイントロ有り)
『ロッキー』 日本語/MONAURAL (ピアノのイントロ有り)
『ロッキー2』 英語/STEREO (ピアノのイントロ有り)