2023映画BEST アニメや特撮ばかり

おかむーBLOG映画,映画ベスト

劇場で観るのが激減したとはいえ、むずかしいヤツも多少は観ているのですが(『ザ・ホエール』のラストとか、『TAR/ター』の長回しとか、好き)、ベストとなると繰り返し観たくなる娯楽映画になってしまう。エンタメでありながら、個の悩みをうまく入れ込んだものが、私にとって引っ掛かる作品のようです。裏に痛みがあるというか。

アクロス・ザ・スパイダーバース

アクロス・ザ・スパイダーバース

これでもかと繰り出される、アニメのアート表現に冒頭から泣き続けた。父との確執(自分の真実を語れない)が何度もドラマを盛り上げ、シナリオとしても優れている。“泣き” とか “メロウ” とか “BLUE” とか、なんともいえない沈んだ重いものを抱えたトーンが、作品の魅力を増す。

ゴジラ -1.0(Godzilla Minus One)

ゴジラ -1.0(Godzilla Minus One)

Zero の延長である、戦記物GODZILLA。人物を絞り込み、初めて人の比重のほうが大きい特撮モノになった。使わない伏線が無いほどガチガチに組んだ構成が、逆に弱点か? 怪獣プロレスを廃し、v.s.日本軍することでバトルを成立させた。企画時の視点がスバラシイ!!

ウーマン・トーキング(サラ・ポーリー)

ウーマン・トーキング(サラ・ポーリー)

決意と選択の話。信仰と因習のなかで、一人一人事情の違う女たちが語り合う。真摯さに打たれる。ヒドゥル・グドナドッティルの音楽に、条件反射的に泣かされる。

ナイアド その決意は海を越える(Netflix)

ナイアド(Netflix)

歳を重ねると脇にまわり、キャスティングから外されてゆく女優たち。その高齢の女性を主人公に、高齢の姿のまま、高齢者たちの抱える物語を、高齢者賛歌として創る。アネット・ベニングジョディ・フォスターが素敵!! 強さと誠実さで、急がずに進めてゆく演出も、心地良い。

マイ・エレメント(Elemental)

マイ・エレメント(Elemental)

豊かでピュアな、王道ラブストーリー。ガール・ミーツ・ボーイから始まって、好きになって、ケンカして、しあわせに結ばれるまでを、ていねいに描く。中国系の女性と、アラブ系の男性という、キャスティングが効果的。ウェルメイドではなく、ギクシャクしているのが良い。『美女と野獣(1991)』もそうだけど、わかっているラストなのに感動させるって、すごいよね。

グランツーリスモ(ニール・ブロムカンプ)

グランツーリスモ(ニール・ブロムカンプ)

小気味良くメリハリの利いたストーリー、わかりやすいのは美点。ゲームの映画化かと思ったら、なんと伝記モノ!! 日本発の、こんな夢物語の、実話に基づいた映画が、嬉しい。

AIR/エア(Amazon Original)

AIR/エア(監督:ベン・アフレック)

実録もの『アルゴ』を監督した、ベン・アフレックの新作。プロジェクトを立ち上げる困難と決断が、映画づくりにも重なって心地良い。達者な役者たちの “芝居をみせる” 演出がいい。


ダニエル・ペンバートン(Daniel Pemberton)

今年のマイブームは、ダニエル・ペンバートン。『アクロス・ザ・スパイダーバース』の音楽が良かったので、速攻で mp3 サウンドトラックを買い、検索してみたら……『悪の法則』『スティーブ・ジョブズ』『モリーズ・ゲーム』『イエスタデイ』『マザーレス・ブルックリン』『バッドガイズ』と、持っている Blu-ray 多し!!

2023フェラーリ(監督:マイケル・マン)
2023アクロス・ザ・スパイダーバース(製作:フィル・ロード&クリストファー・ミラー)
2022バッドガイズ(監督:ピエール・ペリフェル)
2021愛すべき夫妻の秘密(監督:アーロン・ソーキン/Amazonプライム)
2020シカゴ7裁判(監督:アーロン・ソーキン/Netflix)
2020ハーレイ・クインの華麗なる覚醒(監督:キャシー・ヤン)
2019マザーレス・ブルックリン(監督:エドワード・ノートン)
2019イエスタデイ(監督:ダニー・ボイル)
2018スパイダーバース(製作:フィル・ロード&クリストファー・ミラー)
2018オーシャンズ8(監督:ゲイリー・ロス)
2017ゲティ家の身代金(監督:リドリー・スコット)
2017モリーズ・ゲーム(監督:アーロン・ソーキン)
2017ザ・シークレットマン(監督:ピーター・ランデズマン)
2015スティーブ・ジョブズ(監督:ダニー・ボイル)
2014カムバック!(監督:ジェームズ・グリフィス)
2013悪の法則(監督:リドリー・スコット)