2023映画BEST – 随時更新中 –
毎年、翌春になってから映画の年間ベストをメモっているので、今年は観ながら書き留めることにしました。随時、書き加えて直してゆきます。今年は、エンタメ作品にお気に入りが多い……。
アクロス・ザ・スパイダーバース

これでもかと繰り出される、アニメのアート表現に冒頭から泣き続けた。父との確執(自分の真実を語れない)が何度もドラマを盛り上げ、シナリオとしても優れている。“泣き” とか “メロウ” とか “BLUE” とか、なんともいえない沈んだ重いものを抱えたトーンが、作品の魅力を増す。
マイ・エレメント(Elemental)

豊かでピュアな、王道ラブストーリー。ガール・ミーツ・ボーイから始まって、好きになって、ケンカして、しあわせに結ばれるまでを、ていねいに描く。中国系の女性と、アラブ系の男性という、キャスティングが効果的。『美女と野獣(1991)』もそうだけど、ディズニー物語力の底力をみました。
ザ・フラッシュ

マルチバースにありがちな、あまりに多く複雑になってゆく話を、家族にシンプルに絞っているところが素晴らしい。ギャグを “笑ってください” と大げさにみせず、ポーカーフェースでやり過ごす演出も良く、情に流されず、ポンポンと進んでゆく。
AIR/エア

実録もの『アルゴ』を監督した、ベン・アフレックの新作。プロジェクトを立ち上げる困難と決断が、映画づくりにも重なって心地良い。達者な役者たちの “芝居をみせる” 演出がいい。