2 市瀬佳子 戯曲集
演劇づくりの原点として、戯曲に注目しようと、長野県内の作家たちを応援する、戯曲集づくりを始めました。第1弾として、小諸市「わかち座」の黒岩力也さんと、飯田市「素数会」の市瀬佳子さんの、作品集をつくりました。
長野県演劇人戯曲集 第2巻

市瀬佳子 戯曲集 (素数会/飯田市)
下伊那郡 喬木村(たかぎむら) 出身・飯田市在住の市瀬佳子(いちのせ・よしこ)さんは、愛知県長久手(ながくて)での大学時代に、劇作を始めました。長久手町(のちに長久手市)が主催する「戯曲セミナー」に通い、はせひろいちさん(劇団ジャブジャブサーキット)に師事しています。日本劇作家協会が責任編集の季刊『せりふの時代』が募集した短編戯曲に『喉仏マロンす』が入賞し、「劇王」という短編演劇の上演イベントで、決勝まで進出しました。「最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT」でも、『看板の娘』が大阪での本拠地公演に招待されています。地元の飯田市で「素数会」を主宰し、「トランクシアター・プロジェクト2019」の飯田実行委員会にも携わりました。

収録作品
- コンクリートアニマルは塩味(2005)
- 喉仏マロンす(2009)
- かぜおよぐ(2013)
- ヒバリ、ふたたび(2018)
- 夜明けにくれた(2019)
- 看板の娘(2019)
- ラストオーダー(2019)
『市瀬佳子 戯曲集』は、短編戯曲集です。20分程度で、出演者は数名です。舞台は日常的な、身近な空間が多く、装置や照明も、大がかりなものはありません。シンプルですが、チョットした演劇的なアクセントが入るのが、市瀬作品の特徴です。手の届きやすい世界なので、いろいろなかたが、収録作の上演を試みていただけると、嬉しいです。